空調服といえば、夏場の炎天下での作業をする人にとっては必要不可欠なアイテムです。温暖化の影響もあり、夏の暑さや直射日光による健康被害は深刻化しています。そんな中、空調服を自作しようという試みも増加傾向にあります。

モバイルバッテリーやファンがあれば、容易に作ることも可能です。詳細について見てみましょう。

→バートルの空調服が市場で支持されている理由と上手な扱い方について

夏場の暑さ対策に最適

空調服の人気が高まっているのは、それだけ快適性や効率性、利便性などが向上しているからではないでしょうか。夏の暑さから作業員たちの身体を守ってくれるアイテムとして注目を集めています。こまめな水分補給や塩分補給などをすることも立派な暑さ対策には変わりありませんか、空調服を着用する方がより有効であることは容易に想像できます。

そんな中自ら空調服を作ろうという動きが見られているのです。「空調服を自作できるの？」という疑問を持つ人もいるでしょう。現代ではバッテリーなどのパーツを販売してくれる店舗もあり、ネット上などでも頻繫に取り上げられています。

多少の知識やスキルは必要ですが、簡単な説明で誰にでも実現可能です。その道のスペシャリストでなくてもできます。空調服が重宝されるようになった背景には、日本の暑さが昔とは比較にならないほどの厳しいものになってきたことがあります。

高気圧や前線などの状態にもよりますが、梅雨明け以降には連日のように猛暑日が続くことも珍しくありません。工事現場や工場はもとより、直射日光の当たる現場での作業を余儀なくされる人にとっては、命にかかわるような状況が続くことになります。

そんな場面で救世主的役割を果たすことになるのが空調服です。

自分で作ればリーズナブル？

空調服が登場して以来、その性能はみるみるうちに進化を遂げてきました。作業服メーカーやスポーツメーカーなどが中心となり、競い合うように新たな空調服の開発にしのぎを削っています。そんな中、自作のモバイルバッテリーを使ってのオリジナリティあふれる空調服が脚光を浴びるようになったといえるでしょう。

基本的な空調服の構造については、いずれのメーカーにおいても、比較的単純明快なものです。通常の作業服にファンとモバイルバッテリーを搭載します。

当然ながら、ファンを使うために作業服の一部を切り抜くことになりますが、その作業も決して難しくはありません。

家庭用のハサミさえあれば誰にでもできるのではないでしょうか。ファンやモバイルバッテリーに関しても、簡単に通販サイトやネットショップで購入可能。価格についても、それぞれ数千円程度のため、誰にでも手の届く金額です。

接続方法も至って簡単のため、「電気関係が苦手」という主婦やシニアも心配ありません。実は空調服の自作に挑戦する人が多いのは、まだまだ空調服の値段が高いということも理由として挙げられます。

発売されるようになった当初から比べれば、少し安くはなったものの、1万円を超えるようなものが大勢を占めているのが現実です。

現場からの発想が大きい！自作の空調服の舞台裏

自作の空調服を作る際に難しい点といえば、USBコネクターを空調服用の特殊なサイズのDCコネクターに変換する必要があることです。自作の空調服の制作にチャレンジするものの、断念する人がいるのは、この課題への対処法を理解できていないケースが少なくありません。

そこで、このコネクターにまつわる課題を乗り切るための画期的なアイテムも登場しています。

空調服用USB変換ケーブルと称されるケーブルを使えば、簡単に解消可能です。費用もお手頃価格のため、利用しない手はないといえるでしょう。自らで空調服を作ってみようと考える人に共通しているのは、「より快適性に富んだ空調服を着用したい」という思いを持っていることです。

現に空調服のヒット作を生み出しているのは、実際に空調服を普段使いしている人が多いことも特徴的といえるのではないでしょうか。とりわけ、精密機械や機械部品などを取り扱う現場の作業員からはユニークなアイデアや画期的な発想が生まれることもしばしばです。

ファッション性やデザイン性とは無関係とも思われるようなところからヒットが誕生しています。

猛威を振るう熱中症！

自作の空調服への関心が高まっているのは、SNSやブログなどを使って自らの力作を披露しようする人が増えているからです。「モバイルバッテリーやファンを合わせても○○円の費用で済んだ」や「お気に入りのデザインのものができた」などと楽しむ人が増えています。

市販品とは異なり、自らの手で一から作り上げた空調服への愛着は当然ながら増すことになるでしょう。見た目は今一つでも、涼を味わうことができればそれで満足という人も少なくありません。お互いに自作の空調服を自慢し合うのも楽しみなのではないでしょうか。

先述した通り、日本の夏場の暑さは年々厳しくなってきており、熱中症対策の重要性が声高に叫ばれています。天気予報やニュースでは「命にかかわるような暑さ」と表現するなど、常に警鐘を鳴らす取り組みに余念がありません。

空調服の果たす役割の大きさが増すことも納得できます。エアコンや扇風機などの設備がないような炎天下や直射日光の当たる場所での作業では、空調服などの対策をしない限り重篤な健康被害を招く可能性も大いにあります。

現場作業員を抱える企業の多くが、空調服の一括購入をするなども、熱中症への危機感からです。

水濡れも怖くない！進化するモバイルバッテリー

「自作の空調服を作ろう」という人が続出しているのは、モバイルバッテリーの進化によるところも大きいといえるでしょう。家電量販店や電器店、携帯ショップでは多くの種類が出回っており、価格帯もリーズナブルなものが多くあります。

以前であれば、短時間の充電しかできなかったものが、長時間可能になったなどということも珍しくありません。スマホやタブレットなどのデバイスを持つ人も多くなり、モバイルバッテリーの活躍の機会も増加の一途をたどります。

各メーカーも高品質高性能にこだわった開発を続けています。特筆すべきは、多少なら水に濡れても大丈夫なタイプも登場している点です。モバイルバッテリーにとっては天敵ともいえる水濡れにも負けない優れものへの期待が増しています。

急な雷雨に見舞われることが多い夏にはピッタリです。